令和08年1月1日
年 頭 所 感
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
近年、介護支援専門員を取り巻く環境は大きな転換期を迎えています。
国においては、ケアマネジメントの質の確保・向上や業務の適正化に向けた制度的な検討が進み、現場の実態を踏まえた見直しや新たな施策が示されつつあります。当協会としても、これらの動きを専門職の価値を高める好機と捉え、政策提言や研修体系の強化など、主体的な取り組みを一層進めてまいります。
介護支援専門員はこれまで、高齢者やその家族をはじめ支援を必要とする方々の生活に寄り添い、多職種や関係機関と連携しながら、丁寧かつ適切なケアマネジメント実践を積み重ねてきました。その実践は地域包括ケアシステムの推進に不可欠なものであり、介護保険制度を支える大きな力となっています。
一方で、なり手不足や業務負担の増大といった課題は依然として深刻です。当協会では、引き続き業務環境の改善に向けた調査・提言の強化を進めるとともに、未来を担う若い世代の方々に、魅力ある専門職として介護支援専門員を目指していただけるように取り組みを進めております。介護支援専門員が誇りと働きがいを実感でき、国民の皆さまにとって身近で信頼できる相談先であり続けられるよう、専門性と倫理性のさらなる向上に努めてまいります。
昨年、当協会は設立20周年という節目を迎えました。これまで支えてくださった皆さまに深く感謝申し上げるとともに、次の10年、20年を見据え、専門職団体としての責務を果たすべく、社会的評価の向上と制度の持続性に資する取り組みを一層推進してまいります。本年も変わらぬご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
一般社団法人日本介護支援専門員協会
会長 柴口 里則

