一般社団法人
日本介護支援専門員協会
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厚労省「第145回社会保障審議会 介護給付費分科会」を開催

平成29年8月23日に第145回社会保障審議会介護給付費分科会が開催されました。
今回の議題は、「介護サービスの質の評価・自立支援に向けた事業者へのインセンティブ」「介護人材確保対策」「区分支給限度基準額」です。
 
【介護サービスの質の評価・自立支援に向けた事業者へのインセンティブ】

「介護サービスの質の評価・自立支援に向けた事業者へのインセンティブ」は、平成30年介護報酬改定で対応することが閣議決定され、議論が進んでいます。
複数の委員から、自立支援の指標が身体的な視点に偏ることへの懸念、QOLも重視すべきといった意見があがりました。
当協会の小原秀和副会長は、「介護報酬改定でインセンティブを付ける前提で科学的なエビデンスとして収集されているのは、ケアマネジメント全体から見ると『個別サービス計画部分』、いわゆるアクションプランのアウトカムであり、ケアマネジメント全体を俯瞰したものではない!」と述べ、今回の議論は「自立支援に有効なサービスとそうでないサービスがあることを前提にしている」と指摘しました。
その上で、「効果のある自立支援とは、SPDCAのケアマネジメントプロセス全体と連結するもの。動作や行為を自立の目標とすることは評価指標にはなりやすいが、利用者自身の生活に寄り添うようなサービス形態は、多様な要因が影響するがゆえに評価指標は得にくい面があるのではないか」と述べました。「単にアウトカム指標に重点を置くと、改善可能性の高い対象者のみを受け入れるといった事態も起きかねない」と危惧し、どのようなストラチャー(構造)やプロセス(過程)があればアウトカム(成果)につながるのか、「総合的に評価されるべきだ」と主張しました。
指標となりやすい要介護認定については介護の手間時間を評価しているものであることを踏まえ、全介助から経管栄養になることで要介護5から4になる状況を例に、「必ずしも状態の改善イコール要介護状態の改善とはならない」と述べ、繰返し「指標は、全体評価としていくべき」と主張しました。
なお、当協会の取組みとして「自立支援についてICFの視点から効果があったとされる事例」に関する調査に着手し、現在継続的に実施していることを紹介しました。

介護サービスの質の評価については、これまでも厚生労働省の報酬改定検証事業等で行われてきました。研修者サイドからは「エビデンスはあるものの、研究者と現場に乖離があり、現場に届いていない」との認識が、研究者の課題として示されました。本質は「ケアマネジメント」にあるとのことです。
例えば、施設における口腔機能維持管理体制加算の対象者が在宅に戻った時に、口腔ケアに関連した加算の対象になっている割合は約1割という実態があり、施設と在宅の「ケアマネジメントの継続性」にも着目しているとのことです。このような利用者は肺炎のリスクが高くなることがわかっており、せっかくのエビデンスが現場で活かされる形になっていないとの認識です。
これに関連して、委員からは「医療と介護の連携」は必要であるが、施設と在宅など「介護と介護の連携」も必要であり、そのような取組みも整理して対応すべきとの意見もあがりました。
当協会の小原秀和副会長は、「ケアマネジメントのPDCAと、アウトカム評価としてあがっている個別サービス計画部分のPDCAの連結をしっかりやっていくことが重要である」と強調しました。ケアマネジメントの連続性については、「居宅ケアマネジャーと施設ケアマネジャーのPDCAの連結が重要であり、例えば強化型の介護老人保健施設と居宅介護支援事業所の連携はかなり行われている実態があるため、これを仕組みとして明確にしていくことが、介護連携、ひいては自立支援に繋がっていくのではないか」と提案しました。

【介護人材確保対策】 
介護ロボットの活用と評価が論点の一つになっています。
当協会の小原秀和副会長は、「限られた人材をどう活用するのか? 人がやるべきところとロボットができるところを考えていかなくてはいけない」と主張しました。
身体的な介護をする大がかりなロボットだけではなく、見守りの観点から「センサーを活用し代替することもポイントだ」と述べ、例えば気温が上昇したら自動的にエアコンのスイッチが入るなど、環境因子に着目した働きかけを提案しました。その上で「人材確保や在宅生活支援については、このようなものの効果や安全性と合わせて検証していくことも重要だ」と訴えました。

資料はこちらから(厚生労働省ホームページ)ご確認下さい。

当協会Facebookページにも議論の内容を掲載しています。

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