一般社団法人
日本介護支援専門員協会
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3月11日に寄せて(会長 柴口里則)

 

3月11日に寄せて

 

会長 柴口 里則

 

東日本大震災の発生から10年が経ちました。
震災によってお亡くなりになられた多くの方々に対し、改めて哀悼の意を表します。

 

あの大震災から早10年が経ち、ライフラインやインフラの復興は徐々に進んできましたが、被災された方々にとっては前に進むだけの10年間ではなかったと思います。失ったものも多く、後ろを振り返ったり、ただ立ち尽くしたり、長くてつらい1日を積み重ねた時期もあったことでしょう。未だに癒えない傷も少なからずあることと思います。各地の被害の様子を思い出しても、その後の状況を見聞きするにつけても胸が痛み、今なお不自由な暮らしを余儀なくされている人々に心を寄せています。今年の2月13日にも、福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生しました。あの時を思い出したという方々も多く、大震災は過去のことではないと思い知らされました。

 

10年前の今日、当協会のインターネット環境も寸断し、情報収集と情報発信にも困難を極めました。限られた情報手段をもって被災地や関係機関と連携し、緊急通行車両確認標章の交付を受けて閉鎖されていた東北道を北へ向かい、支援のための具体的な打合せを行いました。行政と連携した支援体制の構築や、災害時における運営基準や報酬の弾力的運用の交渉に至るまで、当時はすべてが手探りでしたが、10年を経て、その経験が活かされていると感じます。

 

10年経って環境は変わりましたが、人を思う心はいつも変わりません。何より私たちは甚大な犠牲のもとに日頃の防災・減災の大切さを学びました。その後の震災や、相次ぐ大雨や台風被害、最近では山林火災もありましたが、介護支援専門員はいつ何時でも利用者一人ひとりに寄りそってきました。利用者にとって、地域にとって、これからも心強く身近になくてはならない存在であり続けるため、災害支援活動の向上を目指して、たゆまぬ努力を続けてまいります。

 

新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から今は自由な往来ができない状況ですが、皆様の暮らしや健康が守られ、希望をもって過ごしていくことができますように願っています。忘れ得ぬこの日、14時46分に黙とうを捧げます。

 

 令和3年3月11日記

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